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栃木県真岡市

真岡市、ランドブレインと締結、井頭周辺南側エリア活性化

2021/06/15 日本工業経済新聞(栃木版)

 真岡市は井頭周辺エリア(南側エリア)活性化基本計画策定業務の公募型指名プロポーザルを実施し、5月24日にランドブレイン(東京都千代田区)を最優秀提案者に選定。31日に1210万円(税込み)で契約を締結した。業務期間は2022年3月18日まで。プロポーザルには複数のコンサルが参加。ランドブレインは民間参入手法についての提案や事業スキームなどが優れていたと評価された。

 エリアの検討範囲は、井頭周辺エリア全体(約100ha)のうち南側の約29・6ha。真岡井頭温泉、チャットパレス、あぐりっ娘、観光いちご園の市有施設と一部井頭公園を含む南側エリアの活性化に向け検討。民間事業者のノウハウなどを活かしながら、魅力的かつ実効性のある計画を策定する。

 市は1つの施設を利用するだけでなく、エリア内の各施設に回遊してもらうようハード、ソフト両面から機能を充実させ、潜在需要を掘り起こす。具体的には、稼働が好調なグランピング施設の増設やチャットパレス、井頭温泉の内装改修、公園を活用した市民参加型のイベントなどを例にあげた。

 基本計画では、20年12月に作成した「井頭周辺エリア魅力向上に関する調査検討業務報告書」と「井頭周辺エリア構想書」で示した方針を具体化する。報告書、構想書の作成はパシフィックコンサルタンツ栃木事務所(宇都宮市)が担当。

 業務内容は①南側エリア整備プランの検討②南側エリアでの民間事業者参入に向けた検討③イメージパースの作成④基本計画のとりまとめ⑤井頭周辺エリア活性化協議会への運営支援-など。

 整備プランは井頭公園、真岡井頭温泉、チャットパレス、あぐ里っ娘が隣接する十字路付近をエリアのエントランスと捉え、滞留空間の整備を検討。整備方針の決定やエリア空間構成、各施設の機能分担と導入機能、動線設定やサイン配置、短期的・中長期的な段階整備も考察する。

 概算事業費は、真岡井頭温泉とチャットパレスのリニューアル事業や井頭周辺農業拠点整備事業の費用を市が別に検討。その他の滞留空間整備などの費用を算出する。

 民間事業者参入に向けては、公園の魅力をさらに高めるため、管理運営のあり方や民間事業者参入への推進方法を検討。県など関係機関と連携を図りながら事業者意向調査や事業手法を検討する。

 今後は県や市、指定管理者などから構成される井頭周辺エリア活性化協議会や活性化基本計画で各施設の進む方向性を詳細に固めるとともに、県が検討を始めるPark-PFI導入の動向も注視しながら全体的な調整を図っていく。

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