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長野県河川課

東日本台風7割完了/7月豪雨は34%/復旧工事進捗状況

2021/07/07 長野建設新聞

 県河川課が令和元年東日本台風災害および令和2年7月豪雨災害の公共土木施設の復旧工事について進捗状況(2021年5月末現在)をまとめた。19年9月に発生した東日本台風災害分は、国庫補助による復旧工事箇所1290カ所(廃工を除く)のうち約7割に当たる915カ所が完了。未着手は9カ所。一方の7月豪雨分は、417カ所(同)中143カ所が完了。完了率は34.3%となっている。未着手は9カ所。

 東日本台風災害の国庫補助による復旧工事は1295カ所(廃工5カ所を含む)に435億6000万円が決定。このうち県工事は894カ所で、全て着手済み。完了は577カ所で完了率64.5%。市町村工事は396カ所で、未着手は9カ所。完了は338カ所で完了率85.4%。

 また、原形復旧では再度災害の防止が十分でない場合に、災害を受けていない箇所を含む一連区間について施設機能を強化する『改良事業』を行う11カ所の状況も公表。災害復旧助成事業により実施中の千曲川下流(野沢温泉村~栄村 東大滝・箕作~月岡工区、護岸工および橋梁工)の進捗率(21年度までの実施額ベース。以下同じ)は約10%、千曲川上流(田子川(佐久市入沢)、滑津川(佐久市石神)、遊水地および護岸工)は約30%。

 災害関連事業による9カ所のうち沢山川(千曲市雨宮、堤防漏水対策工)と大町麻績インター千曲線(生坂村込地、道路改良)は完了。砂防の南沢(佐久市常和南、護岸工)は約80%、小川(川上村居倉、護岸工)は約55%。梓山海ノ口線の橋梁工(川上村男橋)は約40%、豊野南志賀公園線の道路改良(高山村25号カーブ)は約80%。河川では余地川(佐久穂町余地、護岸工)が約70%、余地川・抜井川合流点(佐久穂町海瀬、護岸工)が約55%、抜井川(佐久穂町向原、護岸工)が約55%となっている。

 一方、令和2年7月豪雨災害の国庫補助による復旧工事は418カ所(廃工1カ所を含む)に116億1100万円が決定。このうち県工事は213カ所で、未着手は4カ所。完了は17カ所で完了率8%。市町村工事は204カ所で、未着手は5カ所。完了は126カ所で完了率61.8%。

 また、改良事業箇所のうち災害関連事業による青木川(大鹿村唐沢、護岸工)の進捗率(21年度までの実施額ベース。以下同じ)は約85%、大島阿島線(喬木村加々須、バイパス工および法面工)は約30%。大規模な山腹崩壊が発生した国道418号(天龍村足瀬)は、トンネルと橋梁により被災箇所を迂回するバイパスを整備する計画。迂回路(仮設道路)の設置を終え、現在はトンネル工事の発注準備を進めている。

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