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栃木市22年度実施計画、一般会計590億円、消防本部庁舎に17億、栃木IC西に12億、東給食C新設

2021/07/10 日本工業経済新聞(栃木版)

 栃木市は、2021~22年度の総合計画実施計画を策定した。22年度予算額は市消防本部・市消防庁舎整備に17億7636万4000円、栃木インター西産業団地造成に12億1527万2000円、移転新築工事着手の都賀総合支所複合化整備に7億413万円、永野川左岸公共下水道雨水渠整備に5億6200万円、平川土地区画整理に3億7151万2000円、新規の栃木東地域学校給食センター整備に2550万円を配分した。22年度の計画策定新規は生活排水処理構想見直し委託、道路長寿命化修繕計画策定委託、住生活基本計画等策定委託を盛り込んだ。(4面に実施計画)

 22年度予算は一般会計590億5663万2000円、下水道事業会計76億3575万1000円、水道事業会計44億2920万7000円、栃木インター西産業団地特別会計12億1527万2000円、平川産業団地特別会計3億9290万3000円。

 市消防本部・市消防署庁舎は21年度第4四半期に建築一式、電気設備、機械設備を3工種分離発注。当初予算で継続費22億6072万円(21年度ゼロ、22年度17億5727万4000円、23年度5億344万6000円)を設定した。

 現敷地東側隣接地(平柳町1丁目)に拡張用地を求め、6685・1平方mの整形地にする。新庁舎はRC造3階建て延べ3556平方m。基本・実施設計は19~20年度で大森一級建築士事務所(小山市)が手掛けた。総事業費は約29億円。

 栃木インター西産業団地造成(吹上町、野中町)は東北自動車道栃木ICに直結する約23haを事業化。公共施行による土地区画整理事業を導入し、工業系の土地利用を図る。21年度に一部着工し、26年度の完成予定。総事業費約34億1400万円。

 東北道と十字路交差する主要地方道栃木粕尾線(都市計画道路3・3・201号新栃木尻内線)の西側沿線を開発し、新たな産業物流拠点を創設する。進入路は栃木IC東側出口から西進し、吹上公民館入り口に向かう中間地点へ交差点新設を計画した。

 都賀総合支所は22~24年度が建設期間。地域施設再編モデルに位置付けられ、総合支所、公民館、図書館を集約するほか、別棟の付属建物(車庫・倉庫)を建設する。21年度中に都賀文化会館と都賀保健センターを解体し、跡地9009平方mに建設する。

 複合棟は2階建て延べ2426・64平方m(1階1286平方m、2階1140・64平方m)、付属棟は平屋建て延べ129平方m。水害に備え、地盤を60㌢盛土。総工費は約20億7000万円を見込む。基本・実施設計は本澤建築設計事務所(宇都宮市)。

 永野川左岸雨水渠整備(片柳町4丁目~薗部町3丁目)は第1排水区1号幹線(延長1300m)、調整池築造工事(2万7300立方m)、強制排水ポンプ設備を備えた樋門1基を整備。全体排水面積は102ha。28年度の完成予定。浸水被害を軽減する。

 永野川は豪雨の度に氾濫し、市街化区域内の住宅地が広範囲で浸水被害に見舞われている。19年度の東日本台風でも永野川が溢水し、県が河川改良復旧事業を施工中。県事業との調整を図りつつ、永野川左岸地域の雨水排水対策を強靭化する。

 平川土地区画整理(大塚町、都賀町平川、都賀町升塚、都賀町家中)は、北関東自動車道都賀IC南側に位置する約22・7haを開発。21年度に県の事業認可を取得し、26年度の完成を目指す。総事業費約31億8000万円を見込んでいる。

 計画地は都市計画道路3・3・3号小山栃木都賀線合戦場工区(主要地方道宇都宮亀和田栃木線バイパス)の沿線部。醸造酢大手のミツカン栃木工場西南に接し、土地区画整理事業手法で産業用地を創出。広域交通網を生かした立地利便性を最大限に引き出す。

 このほか防災重点農業用ため池整備の2カ年予算は2億1048万1000円。1カ所当たりの調査費は1000万円。ため池劣化状況評価、地震・豪雨耐性評価調査を委託。決壊の恐れがある農業用ため池防災工事は優先順位の高い箇所から改修する。

 墓園再整備の2カ年予算は1億1628万円。市聖地公園(皆川城内町)に未整備の合葬墓2600体や2haの小規模区画墓地200基を増設する。21年度は実施設計を委託。予算額は1628万円。22年度に着工し、単年度で完成させる。

 財源は墓園管理基金を活用。近年は少子高齢化と晩婚や未婚化が進展し、定期的な供養や墓参に時間を割けない市民が増加。市民の意識が変化し、合葬墓に関する問い合わせが目立つ。従来型区画墓地は5haと大規模であり、小規模区画を造成する。

 計画策定新規の生活排水処理構想見直し委託が1965万7000円、道路長寿命化修繕計画策定が1500万円、住生活基本計画等策定委託が904万2000円、液状化マップ作成委託が557万7000円、図書館計画策定が77万円。

 道路改良新規は市道22024号線(大平町下高島)1600万円、市道62102号線(岩舟町静)1600万円、市道O-416号線(大平町下皆川)600万円、市道1014号線(都賀町家中)550万円、市道各号線橋梁補修500万円。

 施設改修新規は都賀学校給食センターボイラー2949万1000円、藤岡公民館昇降機2287万7000円、西方総合文化体育館2200万円、山車会館空調設備600万円、西方総合公園テニスコート500万円、認定西方なかよしこども園320万1000円。

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