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栃木県県土整備部

栃木環状線今泉町工区、県土整備部 総事業費60億、24年度着工へ、22年度に構造物詳細設計、

2021/09/07 日本工業経済新聞(栃木版)

 県県土整備部は7日から、一般県道栃木環状線外1路線今泉町工区のパブリックコメントを開始する。小山市卒島から栃木市今泉町までの総延長3700m区間(栃木環状線2460m、主要地方道栃木小山線1240m)に快適で安全な道づくり事業を導入。2022年度に構造物詳細設計と用地調査を委託。以降は用地取得と並行しつつ24年度に着工し、31年度の完成を目指す。総事業費60億円(測量設計費1億円、用地補償費25億円、工事費34億円)を見込んでいる。

 ルートは1998年4月に決定した都市計画道路3・3・3号小山栃木都賀線の一部を構成。小山市中心市街地から栃木市東部を経由し、北関東自動車道都賀ICまでの都市間連携の強化に資する道路。現在、栃木市街地は東側の道路ネットワークがぜい弱。

 このため中心市街地に通過交通量が流入し、蔵の街大通りの大町交差点や万町交番前付近は朝夕を中心に慢性的な交通渋滞が発生。中心市街地に流入する通過交通を分散し、交通渋滞を緩和。併せて小山~栃木間の連携強化、都賀ICへのアクセス性を強化する。

 道路区分は第3種第2級。車線数は将来交通量を見据え4車線で計画し、早期の道路ネットワーク完成の観点から暫定2車線で供用を開始する。標準幅員は31m(車道3・25m×4、中央帯2m、路肩1・5m×2、施設帯1m×2、副道5・5m×2)。

 主要構造物はJR両毛線をまたぐ橋梁1橋(橋長161m)、普通河川をくぐる函渠4基。主要構造物は新工法の採用を検討し、再生材利用や公共工事建設発生土の流用によりコストを縮減。既存の市道を副道に有効活用する方針。

 1日当たりの計画交通量は暫定2車線時で1万2700台、完成4車線時で2万5900台を試算。栃木小山線卒島Ⅱ工区と小山栃木都賀線大宮町工区を結ぶ。大宮町工区は2023年度、卒島Ⅱ工区は25年度の供用開始を予定する。

 計画区間はとちぎの道路・交通ビジョン2021で「栃木西部都市連絡幹線」、県土づくりプラン2021で「成長を支える広域道路ネットワークの充実強化」、とちぎの道づくりプログラムで「県内各拠点を結ぶ交通ネットワークの充実強化」に位置付けられている。

 関連事業では主要地方道宇都宮亀和田栃木線合戦場工区の延長1000m区間の4車線化が20~25年度で進んでいる。栃木市は沿線に平川地区産業団地造成事業(大塚町、都賀町平川、都賀町升塚、都賀町家中、22・7ha)を計画し、21年度に特別会計を創設した。

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