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茨城県水戸土木事務所

工事は22年度着手/349号万代橋、耐震補強/落橋防止装置設置など

2021/10/08 日本工業経済新聞(茨城版)

 県水戸土木事務所は、水戸市根本町の万代橋(よろずよ―、国道349号)を耐震化する。2022年度以降に耐震補強に取り掛かり、工区を分けて2~3カ年で進めていく。耐震補強設計は年度内にまとめる。工事費として1億円は超える見込みだ。耐震補強の内容は橋脚コンクリート巻立工や落橋防止装置設置を想定しているが、設計の中で詳細を詰めていく。耐震補強設計については橋梁建設時の設計も担当した㈱長大(中央区)が受注している。


 同橋は那珂川に架かる橋長357・6m、幅員24・5m。車道幅員14・7m(4車線)で両側に幅員3・5mの歩道がある。1994年に架設された。上部構造が3径間連続斜張橋+単純鈑桁、床版はA1~P1間をRC、P1~A2間を鋼床版とする。使用材料は鋼材4033t、コンクリート604・9立方m。㈱東京鉄骨橋梁製作所、㈱宮地鉄工所が施工した。

 下部構造が逆T式橋台、壁式橋脚(3基)の4径間。施工に関してはフジタ、株木、武藤、昭和が担当した。

 材料については、鉄筋をA1が2万9533・8㎏、A2が3万1298・9㎏を使用している。橋脚についてはP1が2万8752・8㎏、P2が23万947・2㎏、P3が7万1784・2㎏。コンクリートの数量としてはA1で660・7立方m、A2で915・4立方m、P1で1202・9立方m、P2で1755・6立方m、P3で1444・9立方mを使用した。

 基礎形式については橋台が杭基礎(鋼管杭)。A1がφ800×34・5m、44本、A2がφ800×41m、36本。P1については杭基礎(鋼管杭)でφ800×32m、42本。P2・P3は鋼管矢板基礎。φ1000×45mでP2が44本、P3が40本となっている。

 伸縮装置は車道部が鋼製フィンガージョイント、歩道部が重ね式。支承については高力黄銅支承板支承。附属物として鋼製高欄(H1m)、照明灯(カットオフ形、住友鋼材工業㈱)。

 このほか県において園部新橋(小美玉市)と大洗袖ヶ浦橋(大洗町)の耐震補強、諏訪跨線橋(笠間市)の耐震修繕を計画している。22年度以降の工事発注に向け、年度内にそれぞれ設計をまとめていく。

 園部新橋は㈱日本インシーク(中央区)、大洗袖ヶ浦橋は大日本コンサルタント㈱(千代田区)、諏訪跨線橋はいであ㈱(世田谷区)が設計を担当。


【写真=国道349号万代橋(水戸市)を耐震化】

国道349号万代橋(水戸市)を耐震化

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