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栃木県足利市

足利市、SICで県と覚書締結、通7丁目大前線 県道認定し1.1㎞優先

2021/10/20 日本工業経済新聞(栃木版)

 足利市は北関東自動車道に直結する足利スマートⅠC(仮称)の計画で、アクセス路となる都市計画道路3・5・106号通7丁目大前線の整備における県との役割分担を決めた。通7丁目大前線は新設路線で、東側の起点から北関東道交差部を含む2・7㎞を県道に認定し、うち交差区間の1・1㎞を優先して整備。東側の市道五十部町4号線と西側の市道山下五十部通り間を結ぶことで、スマートICへの通行を確保する。市都市計画課によると、2022年度の事業化を目指し予備設計に着手したほか、準備会の立ち上げを急ぐ意向。今月下旬に県と覚書を締結し、11月中旬にも地元説明会を開く予定。

 国土交通省は8月6日、足利スマートICについて準備段階調査に採択。調査支援業務と予備設計は、シー・アイ・エス(宇都宮市)が担当。市の準備会は、国や県、NEXCO東日本、県警本部などで構成し、現在関係機関との調整を進めているとした。

 通7丁目大前線は、市中心部と西部地区を連絡する東西方向の幹線街路。現在は主要地方道桐生岩舟線と市道三重小俣線の2路線が東西を結んでいるものの、いずれも朝夕の通勤通学時間帯には主要交差点を中心に慢性的な渋滞が発生している。市は新たな東西幹線軸の整備とともに、北関東道にアクセスすることで更なる道路交通ネットワークの強化を企図した。

 通7丁目大前線は主要地方道足利環状線と西は市道三重小俣線を結び、計画延長が4・5㎞。役割分担では東側2・7㎞を県が担当し、うち北関東道交差区間の1・1㎞を優先整備する。西側の1・8㎞は市が整備し、うち西側の1・6㎞を市が管理するとした。

 一般県道竜舞山前停車場線の北進区間で、通7丁目大前線にアクセスする都市計画道路3・5・109号鹿島橋山下線500mは市が担当し、整備後は県に移管する。鹿島橋山下線はJR両毛線をアンダーパスする整備が完了しており、通7丁目大前線まで延伸させることで新たな県道のネットワークを構築する。市道山下五十部通りから鹿島橋山下線まで200mは市整備区間に内包されている。これらの都市計画道路の県移管に伴い、県道足利環状線の1・5㎞区間を市に移管する。

 スマートICは、東を足利IC、西は太田桐生IC間に計画。これらのIC間は10㎞あり、新設のスマートICを設置して市西部地域の利便性向上を図るほか、足利赤十字病院へのアクセス強化、IC周辺開発による経済活性化を目指す。供用開始は最短で28年度を予定した。

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