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茨城県水戸土木事務所

22年度主要事業/護岸工9月公告へ/沢渡川整備に1億充当

2022/06/21 日本工業経済新聞(茨城版)

 気象庁は関東甲信地方の梅雨入りを発表。降雨による河川の増水や水位上昇が懸念される中、県水戸土木事務所においても着実に河川整備を推し進める。涸沼川では、中流工区で河道掘削のほか、左岸側の整備用地取得に向けた測量に着手。涸沼大橋近くの下流工区では、堤防強化を進めていく。全体では1万9800mの整備が完了している。川幅が狭く水位が上昇しやすい沢渡川では、浸水被害解消のためバイパス水路を整備。逆川についても護岸工を施し、環境改善を図っていく。

【一級河川涸沼川(笠間工区=笠間市下市毛~笠間)】

 JR水戸線~野郎橋の延長2400mで、未改修区間1100mの早期完成に向けて整備を進める。22年度は笠間郵便局(笠間市笠間1593―11)近くの右岸と南側の左岸にて、河道掘削や護岸工をそれぞれ延長200mずつ施工する。遅くても9月ごろには工事を発注し、約6カ月の工期で完成させる。

【一級河川涸沼川(中流工区=笠間市南小泉~下市毛)】

 JR常磐線~水戸線の延長9300mのうち、22年度は亀の甲橋上流付近の右岸と左岸の2工区で、河道掘削3000立方mを実施する。渇水期となる9月ごろの発注を予定し、年度内の完了を目指す。

 23年度以降には、延長1400m(片岸300m、両岸1100m)の護岸工を計画。詳細設計を、いであ㈱(世田谷区)が年度内にまとめる。宍戸小学校(笠間市平町 22)付近では、左岸側の整備用地取得に向けた測量2万9000㎡を㈱ヤマト(水戸市)が実施する。

【一級河川涸沼川(下流工区=JR常磐線~涸沼大橋)】

 新橋~涸沼大橋(L1300m)で堤防強化を進めていく。本年度は上石崎地先の2工区(L100m×2)で路体・築堤盛土工、法面整形工、かごマット工などの工事を7~9月に一般競争入札で発注する。

 現在では、延長150m区間を宇野建設工業㈱(茨城町)が施工を進めている。

【沢渡川(水戸市)】

 浸水被害解消を図るため、岩間街道から常磐大学付近までの延長850mで捷水路(バイパス水路)の整備を進める。当初予算では事業費1億円を確保。9月ごろまでに掘削工(8000立方m)や地盤改良工(中層混合処理工、L40m)を公告する。

 計画では護岸から河床まで2・5~4mで掘削し、コンクリート積みブロックで護岸する。設計は日本工営㈱が担当。一部区間では常磐線に近接しているため、JRとの施工協議を進めている。

【逆川(水戸市)】

 水戸市中央を流れる逆川では、護岸工にて川岸の崩落箇所を改善する。施工延長がおよそ80mで、掘削工や盛土工のほか、平ブロック張、かごマット、張芝などを施す。9月までに一般競争入札で発注し、渇水期となる10月以降に着工する。23年度以降には上流側を実施していく計画。

【涸沼前川(茨城町)】

 長岡橋(長岡地先)付近の左岸で排水樋管の整備を進める。延長200mを2工区にて7~9月に一般競争入札で発注する。㈱建設技術研究所(中央区)が詳細設計をまとめた。

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