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群馬県西部農業事務所農村整備課

天水ため池で調査設計 9月ごろの発注へ

2022/07/15 群馬建設新聞

県西部農業事務所農村整備課は高崎市山名町地内にある、天水ため池の耐震補強などに向け、測量調査および基本設計業務に着手する。9月ごろに発注。業務は2022~23年度に分割して委託する。2カ年合わせた事業費は750万円。

業務では縦横断測量や機械ボーリング調査、土質調査のほか、堤体補強設計、洪水吐設計、取水設備設計を実施する。

今後のスケジュールは24年度に国庫補助の農村地域防災減災事業での採択を計画。24年度に実施設計、25年度以降の工事着手を目指す。

天水ため池は防災重点ため池に指定されており、鏑川左岸側にある上信電鉄西山名駅の北西方向約200mに位置している。平坦地と丘陵地の境にあり、受益面積は24ha。ため池の規模は堤長125m、堤高4・6m、堤幅4・5m、総貯水量は約2000立方mとなっている。洪水吐は1000㎜×1000㎜のボックスカルバートが11・7m敷設されている。管理者は南八幡堰土地改良区。

豪雨や地震などにより、ため池が決壊した場合には、受益農地への用水供給が滞るだけでなく、人家や公共施設への浸水被害が想定されることから堤体の耐震補強や洪水吐の断面拡大などの対策を講じる。

14年度に高崎市が実施した耐震性検証において、常時および地震時の安全性が確保されていないことが判明した。堤体直下には人家があり、堤体北側斜面は急傾斜地崩壊危険区域に指定されている。浸水想定区域内には上信電鉄西山名駅、福言寺公民館などの公的施設のほか、県道後賀山名停車場線などがある。

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