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栃木県鹿沼土木事務所

鹿沼土木、23年度詳細設計へ公簿公図調査、宇都宮楡木線、西進2車線、2交差点改善

2022/08/09 日本工業経済新聞(栃木版)

 県は鹿沼市上石川の主要地方道宇都宮楡木線の渋滞対策の整備方針を固めた。東北自動車道鹿沼IC合流から国道121号上石川交差点間の西進を2車線、上石川と市道7321号線との2カ所の交差点に右折レーンを新設し改善する。県鹿沼土木事務所によると、今年度は拡幅に伴う公簿公図調査、2023年度には詳細設計を予定しているとした。整備方針を検討した予備設計は日本建設コンサルタンツ、交通量調査を総研が担当した。

 検討区間は東北自動車道鹿沼IC分岐・合流部から121号の上石川交差点を越えて、県免許センター入り口の赤羽根交差点まで1400mで、宇都宮方面の4車線から2車線に絞られる区間。

 整備方針の検討では、交通容量を満たす車線数や幅員構成の見直し、渋滞箇所となっている121号交差点の滞留長の確保による右折レーンの延伸、信号サイクルの変更などを検討してきた。

 20年度の交通量調査では、朝夕の通勤通学時間帯には著しい渋滞がみられるとしたものの、昼夜間は比較的スムーズに車両が流れているとの結果をまとめた。

 21年度には交通量調査を基に道路予備設計を実施し、鹿沼ICから合流する車両と本線通行車両の車線を上石川交差点まで確保。現状の1車線を拡幅し西進を2車線とする。上石川交差点には右折レーンが設置されているが、滞留長が十分でなく2車線に拡幅することで右折と直進・左折レーンを確保するとした。

 上石川交差点は、右左折車両も多く交通流が分散。同交差点から西進区間で分岐し右折レーンのない市道7321号線との交差点に付加車線を新設し渋滞を緩和する。予備設計による工区設定は中抜け区間を除く約800m。

 宇都宮楡木線(鹿沼インター通り)は、宇都宮方面から鹿沼IC入り口までは片側2車線の4車線道路。その後、鹿沼ICからの合流を受け入れる片側1車線の交互通行となり、車線が絞られる。また、高速道路から降りた車両が同県道に合流する際には、安全を確保するため一旦停止の措置をとっており、渋滞を助長する要因となっている。

 鹿沼IC合流部から上石川交差点までは距離が短く、右折レーンの滞留長も十分な長さが確保されていないため、朝夕の通勤通学時間帯に渋滞が発生。付近には石川小学校や北犬飼中学校が立地しているものの、県道の歩道は狭く歩行者・自転車と車両が錯綜するなど、通行の危険性が指摘されてきた。

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