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群馬県自然環境課

県自然環境課 県立赤城公園の活性化 基本構想を策定

2022/10/15 群馬建設新聞

県自然環境課は14日、県立赤城公園の活性化に向けた基本構想を公表した。年度内に拠点施設整備に向けた基本設計と実施設計に着手するとしており、当初予算で設計料として1億円を確保している。

県立赤城公園は約1290haの敷地にビジターセンターやキャンプ場、休憩舎などが配置されている。施設の老朽化といった課題の解決や赤城エリアの活性化、自立性のある持続可能な公園の管理・運営を推進するため、赤城公園に求められる機能や役割を整理し、今後の赤城エリアが持つ自然環境やアウトドア資源等を活用した各種取り組みを行うもの。基本構想案をスノーピーク地方創生コンサルティング(新潟県三条市)が作成した。

県では県立赤城公園の活性化に向けた基本構想案について、2月14日から3月15日までパブリックコメントを行ったところ、137人357件の意見が集まっていた。

これらの意見を受け、自然を保全・保護するエリアと利活用するエリアを整理するとともに、覚満淵および小沼は自然環境の保全を図るエリアとして施設整備等は行わず、大沼湖畔とビジターセンター周辺のエリアを活用して施設整備を行う方針となった。また、公園内のエリア分けや表現・表記・全体構成の整理などの変更を行った。

計画では、生きがいやウェルビーイングなど、これからの共感価値を取り込み、自然環境の保全・保護に配慮した利活用を図ることで、公園の魅力を引き出す「赤城ウェルグラウンド」を目指す、をコンセプトとしている。そのために、ハード施策として文教施設地区や厚生施設団地である遊休エリアの活性化に向け、体験型宿泊機能の整備を行うとした。また、ビジターセンターを再整備し情報発信・観光案内機能を強化することで、地域周遊の窓口となる施設を目指す。一方でソフト施策として、循環型の自立生活圏を創出やスマート文化経済圏の創造、官民共創プラットフォームの構築を掲げている。

拠点施設としては大沼キャンピングフィールドと赤城ランドステーションの2カ所を設定。大沼湖畔をキャンプエリアとし100サイト設け、管理棟やサニタリー棟などを整備するほか、山頂エリア全体の拠点施設、総合受付窓口機能、ショップ、カフェなどを配置していく。今後の取り組みとして、拠点施設の早期オープンを目指すため、年度内には基本設計、実施設計に着手する。また、官民共創をさらに進めることで、機能拡充を検討していくとしている。

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