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群馬県嬬恋村

嬬恋村 基本設計案がまとまる 多目的ホール242㎡

2023/02/17 群馬建設新聞

嬬恋村が計画を進めている嬬恋会館(三原691)の建て替えについて、床面積約242㎡の多目的ホールや図書室などを備えた施設となることが分かった。基本設計案がまとまったことにより明らかにしたもので、2023年度の当初予算案へ工事費を計上する。基本および実施設計は福島建築設計事務所(前橋市)が担当している。

嬬恋会館は建設から45年以上が経過したため施設が老朽化。壁のクラックや外壁の損傷、3階大ホールの雨漏りなどが見られるほか、バリアフリー化に対応していない。また、14年度に実施した耐震診断の結果、耐震性に問題ありと判断され、改善が急務となっていた。

新嬬恋会館は建設工事を23年度に発注し25年3月の完成を目指すとしている。これに伴う既存の嬬恋会館解体については、本体工事と同様、23年度の予算案へ工事費を盛り込む予定。福島建築設計が設計をまとめている。

新嬬恋会館の建設場所は、現在の嬬恋会館などが立地する場所。施設の入り口は村道三原下川原線側となる。床面積は1階が1770㎡、2階を661㎡、加えて地下の機械室が230㎡。

施設は内装材や家具、建具などの建材を木質化することで、木のもつ温かみや潤いを五感で感じ取ることができるデザインとし、県産木材を利用することで地産地消として地域振興や地域経済の活性化にもつなげるとしている。

1階から2階へ吹き抜ける大ホールは床面積約242㎡(有効面積約225㎡)で、座席はロールバックチェア204席とスタッキングチェア79席とし、最大283人の収容が可能となる。

会館入口に設けるガラス張りの明るく開放的な「ガレリアギャラリー」にも吹き抜けを採用。大ホールで催しが開催された時などの受け付けや休憩スペースとして自由に過ごせるオープンな空間を設ける。また、ピクチャーレールや展示用の照明を設置することで、絵画や書画を展示する常設のギャラリーとして機能する。これに面する形で、さまざまな用途に活用できるたまご型の多目的ホール「たまごホール」(同50㎡)を配置する計画。

このほか1階には◇和室(同62㎡)◇調理室(62㎡)◇教育委員会(58㎡)◇控室(25㎡)――などの設置を予定しているほか、駐車場側にテラスを設ける。また、隣接する東部小学校(三原679-3)との連絡通路を整備する。

2階に設けられる図書室(床面積205㎡)は、内装を木質化。親しみと温かみのある空間を創るとしている。このほか、サークル活動室(同86㎡)や機械室(同70㎡)などを整備する。1階と2階の移動には階段およびエレベーターを使用する。

会館は災害時に避難場所としての機能も有しており◇大ホール(有効面積約225㎡)=68人◇和室(同34㎡)=10人◇サークル活動室(同69㎡)=20人――の収容人数を見込んでいる。

駐車場は、おもいやり駐車場2台を含む84台。アスファルト舗装面積は2297㎡としている。

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