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群馬県館林土木事務所

県館林土木事務所の三川氏インタビュー

2023/05/23 群馬建設新聞

館林土木事務所の管内である邑楽館林地域はぐんまの水が集まる最下流部の水郷地域。「マニングの公式が当てはまらない逆流する河川や河川どうしの平面・立体交差、数々の排水機場や堰、調節池等があるので、これらの河川や施設の特性を一刻も早く熟知して、水害から命や生活を守るためのオペレーションができるようにならなければならないと思う」と抱負を語る。

「幸いなことに、これを熟知して守りの要となる職員が複数いる」と述べると、「とても頼りになるが、これらの職員がずっと館林土木事務所にいてくれるわけではない」とし、若い職員でも複雑な河川管理に精通して、河川の守りをできるように技術の伝承をすることも目標に掲げる。「職員がお互いの幸せを気遣いながら仕事をすることで、成果が後からついてくるものと信じている」とも話している。

所管地域の印象は東京都から直線で50㎞程の距離にあって日本遺産『里沼』などをはじめ、谷田川等の河畔の豊かな自然があるとともに、大河ドラマ『どうする家康』でおなじみの館林藩初代藩主榊原康政が活躍していた聖地でもあって、「観光資源に恵まれている」と感じたとか。また、「産業が盛んであり、スバル大泉工場だけではなく、サントリービールの工場などもあり、この地域で作っていたのかと感動した」という。

若いころには初めて手掛けた橋梁拡幅工事(国道254号藤武橋拡幅工事)においても現橋のたわみをうまく伝えながら拡幅工事をしなければならなかった時に、「主任技術者から解決方法を授かったことがあって、今でも感謝している」と振り返り、そのお礼の気持ちを込めて建設会社の若い技術者を大切に育てたいと思っていると話す。また、県の若い技術者を建設業界に育てていただくことも大切とし、「この『お互い様』のシステムを構築して、建設業が持続可能な産業となるよう努力している」と語った。

初めてポスト係長になった伊勢崎土木事務所の東毛広幹道建設係長時代は「素晴らしい仲間達と一緒に東毛広域幹線道路の東武跨線橋(インテグラルアバット橋)や、藤岡大胡線跨道橋、玉村宿横断歩道橋、そして利根川新橋(現:伊勢玉大橋)などをつくったことが土木技師としての誇りである。これら一つ一つの橋や道路には語りつくせないナラティブがある」と話す。

これまではゼルダの伝説・モンスターハンター・ポケットモンスター等のコンシューマーゲームで遊ぶことが趣味であったが、最近では、アニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』に影響されてエレキギターを始め、腕前の向上に励む日々が続く。

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