記事

事業者
群馬県桐生森林事務所

県桐生森林事務所の湯浅氏インタビュー

2023/06/02 群馬建設新聞

桐生森林事務所へは15年前に2年間林道事業を担当し、それ以来の就任となる。事務所の所長就任については初となった。今現在は出張する機会が少なく管内の状況をよく見れていないが、過去に担当した現場は急峻で崩れ易い岩質だった印象が強いという。「森林整備と治山事業を両輪として自然災害に強い森林をつくり、県民の生命と財産を守りたい」と抱負を述べる。

桐生みどり地域は桐生川、渡良瀬川流域、スギの生産地や風情のある町並み、どちらも大切に守られ、歴史や伝統の重みを感じるとの印象を持っている。「過去の経歴を振り返ると粘土質地盤では路側擁壁の設計に苦心し、古生層の工事現場では完成期日間近に切土法面が崩落し、主任技術者と落胆したことを思い出す。予算範囲内で事業を完遂させるため、各現場でたくさんの工夫をしてきた」と振り返る。「その時に世話になった方々が元気に過ごされているかと、ふと思い出す。当時は治山事業ではなく、林道事業に携わることが多かったため、現在その林道が使用されているかなぁ」と、ふと思うことがあるとか。

建設関連業者には「環境森林部の工事現場はどこも急峻、狭隘で厳しい条件だが、建設業の皆さまには正確、丁寧に竣工していただき感謝している。山火事などの災害が発生した際にもご協力いただいており、これからも県民のためにご尽力をお願いしたい」と呼び掛ける。

若手職員へ対しては「みんなが前向きで、やりがいを持って働いてくれている。若いころは先輩に現場で『通り』を意識して設計するよう指導された。効率的に事業を進めるため、新たな技術などがたくさん出てくる中ではあるが、現場をよく見て、使いやすさや見栄えを意識してみて業務に取り組んでいってほしい」と語った。

コロナ禍があったこともあり、趣味はヤマブドウ、アーモンド、ブルーベリー、カキ等の果樹やキュウリ、ナス、ジャガイモ、タマネギ等の野菜、ワラビ、フキ、ウコギ、コゴミ等の山菜を育てること。「苗木を植え、種を蒔くだけで、多くの収穫を得ることはなかなかできない」と笑う。昨年失敗したスイカにも再挑戦し、苗をすでに植えているが、今年も難しいかもしれないと苦笑い。この他、間を見ては登山にも取り組んでいる。日本百名山のみに絞り、これまでに25名山を登り切っている。残る75名山も全て登り切るのが老後の楽しみだという。ことしは夏休みを利用して、東北方面の登山を計画している。

紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら