記事

事業者
群馬県道路整備課

県道路管理課 デジタル新技術床版劣化調査など 11月公募型プロポ

2023/10/24 群馬建設新聞

県道路整備課は、デジタル新技術を活用した橋りょう床版劣化調査および床版上面に関する特定点検要領策定業務を11月ごろ公募型プロポーザル方式で公告する。9月補正予算で9700万円を確保。県内約3600橋りょうのうち280橋りょうを対象に、電磁波法を用いた非破壊調査を実施し、調査画像のデジタルデータ化や劣化程度判定を行うとともに、点検調査要領の策定を目指す。履行期限は6カ月としている。

2021年9月に赤城根橋(沼田市)の床版抜け落ち事故を受け実施した緊急点検で、デジタル新技術の有効性を確認。今回の調査では、赤城根橋と同様の設計基準で建設された橋りょうの床版について、デジタル新技術を活用し劣化調査を迅速かつ効率的に行う。また、デジタル新技術の活用を進め、早期劣化把握による予防保全型の床版補修の実現を目的としている。

従来の床版劣化調査では、舗装の損傷から床版の劣化が疑われる箇所を推定。舗装を剥ぎ取り床版を直接目視し、劣化程度を確認するなどしていた。そのため、調査を行う際には、通行規制が必要となることや床版の部分的な調査に留まることに加え、損傷部分の早期発見が困難という課題があった。

新技術による床版劣化調査は電磁波法を用いた床版調査となる。外部から可視することができない舗装内部の状況を確認することができる。また調査結果はAI処理などにより画像をデジタルデータ化し、劣化範囲と劣化程度を定量的に表示する。これにより、調査時の通行規制が不要となるほか、床版全体での調査、不具合の早期発見、定期的な調査による劣化進行の把握などが可能となる。

同課では、今回の業務によりデジタル調査の要領を作成し定期点検に組み込むことで、早い段階で損傷状況を把握できるとしており、予防保全を通してトータルコスト削減の実現にも繋がると睨んでいる。

紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら