記事

事業者
茨城県神栖市

概算事業費は38億/息栖に3500㎡調理場移転

2024/04/10 日本工業経済新聞(茨城版)

 神栖市は、第一学校給食共同調理場の移転整備を進める。「第一学校給食共同調理場整備基本計画」では、息栖地内の約8500㎡を候補地に、延べ床面積3500㎡程度の新施設を想定。概算事業費は約38億円とした。7月以降に一般競争入札で設計および測量調査を委託し、2025年度には実施設計まで完了したい考え。26年度から2カ年で施工、28年度中の供用開始を目標に進める。

 事業費の内訳が、建設費29億8500万円、外構整備・敷地造成費1億3200万円、事前調査・設計・工事監理費8000万円、調理設備等費6億6400万円となる。24年度には設計委託費に限度額7825万4000円の債務負担行為(24~25年度)を設定した。

 新施設の規模に関してはRC造2階建て、延べ床面積3000~3500㎡を想定。調理能力は副食4000食/日、主食8000食/日とする。現施設の機能に加え、炊飯設備(600㎡程度)および除去食を調理できる食物アレルギー専用の特別調理室を整備する計画。研修室やガラス張りの見学スペースを整備していくほか、非常用自家発電設備等を導入し、防災機能の強化も目指す。太陽光発電設備の設置およびZEB化についても、設計段階で検討する方針だ。

 配置計画のイメージでは、1階に調理室などの作業区域、プラットフォーム、前室などの一般区域、その他区域として事務室、倉庫等を配置。2階に研修室兼会議室や見学スペースを設ける。外構関係では駐車場や出入口(2カ所)の整備も想定。

 建設候補地に関しては、息栖地内の敷地面積約8500㎡(85m×100m)とした。市街化調整区域内に位置し、市道3路線に接道。給排水設備に関しては下水道が未整備で、本管まで約600mとなる。上水道および排水路は整備済み。民有地であることから、土地取得または賃貸借等を行う必要がある。

 現施設(大野原中央6-5-13)はRC造2階建て、延べ床面積1468㎡、1991年の竣工。現在の提供食数が約3800食、最大提供食数4500食。衛生管理基準や食物アレルギーが未対応。施設や調理設備の老朽化も進んでいるため、更新が必要な状況となっている。



【現在の第1調理場(写真は市の資料より)】

記事資料

紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら