記事

事業者
茨城県常総市

宿泊や飲食施設など/都市公園8684㎡整備で提案

2024/04/19 日本工業経済新聞(茨城版)

 道の駅常総周辺に公園整備を計画する常総市は2024年度、事業内容および手法を決定するとともに事業者を公募する方針だ。先立って、サウンディング型市場調査を実施。活用アイデアなどの意見がまとまった。順調なら25年4月以降、公園整備に着手する。市では、アグリサイエンスバレー常総関連で6次産業化推進拠点施設の基本計画策定にも着手。6月中旬までに事業者を決定する。

 公園用地は2区画に分かれ、計8684・64㎡。1区画目のむすびまち136が6511・69㎡、2区画目のむすびまち137が2172・95㎡となる。敷地内には東京電力の鉄塔が建つほか、防火水槽が設置済み。周囲には物流倉庫やいちご園が立地するほか市道5062号線、市道5057号線にも接道する。

 サウンディング型市場調査の結果によると、用地自体にはポテンシャルが高く市場性もあるエリアに位置していると評価する一方、敷地面積が狭く、駐車場台数を多く確保できないといった課題も指摘されているとした。

 事業手法に関してはPark-PFI、公設民営方式、公設公営方式の意見が挙がった。活用アイデアには▽遊びを中心とした子どもの遊べる場▽宿泊施設▽地域の人が活躍できる場▽動物と遊べる施設▽自由に使える広場▽公共サービス施設▽飲食施設▽ASV事業エリア間▽公園などとの連携-といった提案があった。今月以降に整備方針等の検討を進め、事業内容および手法を決定。事業者を公募する。

 常総インターチェンジ周辺にある公園用地における新たな公園整備は、道の駅常総を含むアグリサイエンスバレー事業エリア内で進行中。地域の課題解決(地域資源を活用したアウトドアシティ、公共空間のサービス向上と公的負担の低減)につながるような利活用を想定。民間活力を利用した事業展開を図り、公募事業を検討しているところにある。

 アグリサイエンスバレー事業関連では24年度、6次産業化推進拠点施設の基本計画策定にも着手する。年度末までに計画をとりまとめ、2025年度以降に実施計画の策定や必要に応じた造成工事などを想定しているところ。まずは、6月中旬までに基本計画策定に係る事業者を決定したい考えだ。

 6次産業化推進事業は、アグリサイエンスバレー常総で目指した生産振興および農業所得向上を地域農業に波及させ、自足可能な農業先進都市を目指すもの。24年度に事業費900万円を確保済み。基本計画作成の過程で導入可能性調査を行い、市場調査や分析等により事業化を検討。マーケットイン型農産物生産拡大も目指し、モデルほ場の展開を検討している。




【アグリサイエンスバレー常総の俯瞰図】

記事資料

紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら