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茨城県日立市

下期の議会上程視野/外構工事と電波障害対策

2024/04/23 日本工業経済新聞(茨城版)

 日立市の運動公園野球場の再整備で、駐車場や多目的施設などの外構工事の公告と地上デジタルテレビ電波障害対策業務委託を年度内に通知する。外構工事に関しては、本体工事契約の遅延に伴い、早くて9月~12月の市議会に本契約に係る議案を上程することを視野に準備・検討を進めていく。2026年4月の供用開始を目指しているが、ずれ込む可能性もある。

 建設地が中成沢町4-19-1。敷地面積2万8302㎡(第一種中高層住居専用地域と第一種住居地域)を有する。市民運動公園内には、陸上競技場やテニスコート、グラウンドゴルフ場のほか、総合体育館「池の川さくらアリーナ」が立地しており、周辺施設と連携した施設整備を進める。

 建築工事については、日立土木・多賀土木・丸光建設JV(いずれも日立市)が、25年12月26日までを工期に設定して担当していく。

 整備に向けた提案では、コストを抑える取り組みとして▽反復活用のできる単純な架構を採用し、ユニット化を図ることで現場作業を削減する▽メインスタンド建設時の発生土を内野スタンド下の盛土に活用して残土処理量を低減▽スタンド屋根を鉄骨+シート防水屋根+天井レスで軽量化し、構造をスリム化-としている。

 スタジアムは、公認野球場やプロ野球規格を確保した仕様とする両翼100m、中堅122mを確保。観客席のメインスタンド(特等席)は最大限配置し、屋根をスタンド中央通路まで掛けることで快適な観戦に配慮する。また親子席、ながら席も設置することで多世代が楽しめる仕様とする。

 設備関係では、照明のLED化や個別空調システムの採用を検討。素材についても、リサイクル素材を基本として、清掃性と耐久性の高いものを選定する。またアフターコロナとして、基準を上回る機械換気量の確保や自然通風の確保にも取り組む。

 既存施設は1972年竣工。両翼94m、中堅120mの人工芝で構成する。幾度となく改修や増築、改築などを行ってきたが、施設の老朽化に加えて飛球問題、広域避難場所としての機能維持などの課題を抱えていることから、大規模改修に踏み切る。





【日立市民球場】

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