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国土交通省富士川砂防事務所

砂防施設や監視カメラを/本年度の事業概要が公表

2024/04/24 山梨建設新聞

 富士川砂防事務所は、本年度の事業概要を公表した。土砂災害対策施設の整備として本年度は池の沢砂防堰堤群と武智川下流床固群に係る工事を7~9月に一般競争入札で発注する。大規模土砂災害から人命を保全するため、監視カメラの設置を進めて、既存カメラの更新や新規設置により監視体制の強化を図る。同事務所における本年度事業費に総額28億4400万円を投入して、土砂や洪水の氾濫を防止し、安全・安心の確保に努める。

 同事務所の基本方針では、根幹的な土砂災害対策施設の整備、要配慮者利用施設を保全するための施設整備、総合的な土砂災害対策の推進-の3点を重点に置いて推進する。

 このうちの根幹的な土砂災害対策施設の整備では、武智川下流床固群、黒川第五砂防堰堤、池の沢砂防堰堤群、内河内第五砂防堰堤を主に進める。整備により、大規模な崩壊地を含む荒廃地からの土砂流出を抑制し、安全確保のための砂防施設を整備していく。

 池の沢砂防堰堤群では本年度、早川町赤沢地先でR6池の沢第二砂防堰堤工事を一般競争入札で7~9月に発注する。工事では砂防堰堤改築を2基、仮設工などを進める。

 武智川下流床固群では、長野県富士見町富士見地先でR6武智川下流床固工事を第2四半期に一般競争入札を予定する。概要は床固工1基、仮設工などを行う。2件の工事について同事務所では、遅くとも上半期中の早期発注を行いたい考えだ。

 残る黒川第五砂防堰堤と内河内第五砂防堰堤は、過年度からの継続的な工事として進め、本年度に新規で発注する予定の工事はないとしている。

 要配慮者利用施設を保全するための施設整備では、塩島沢砂防堰堤を進める。早川町大原野地内で進める同工事は、前年度からの工事を継続して行う。土砂災害時において、福祉施設や小学校、保育所などを守るための砂防施設を整備する考えだ。

 総合的な土砂災害対策の推進では監視カメラの設置を行う。CCTVカメラや光ケーブルなど、情報提供のためのシステム整備といったソフト対策としての整備を進める。内容は既存カメラの更新や新規設置を行って、遠隔監視体制の強化につなげる。

 同事務所における本年度事業費の総額は28億4400万円。昨年の当初に比べて7000万円の増加とした。内訳は直轄砂防事業に25億7700万円、直轄火山砂防事業に2億6700万円と、いずれも昨年度よりも増とした。

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