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茨城県水戸市

27年度から工事着手/笠原地区74.2haで浸水対策/逆川左岸第五排水区

2026/10/09 日本工業経済新聞(茨城版)


 水戸市は、笠原町地内の約74・2haを対象とする「逆川左岸第五排水区」の雨水排水対策を進める。本年度は中日本建設コンサルタント(水戸市)が基本設計を進めており、流末・河川護岸の実施設計にも着手。2027年度に流末・河川護岸工事に着手するとともに、雨水を一時的に貯留する施設の実施設計に入る。28年度から貯留施設工事と雨水管工事を進め、第7次総合計画期間内となる35年度までの完成を目指す。



 対象区域は、県庁北側の笠原町地内で、国道50号バイパスを挟み、緑岡高校から逆川までの約74・2ha。急速な宅地化により、雨水が地下に浸透せず地表を流れる量が増えたことに加え、区域中央部が周辺より低く、雨水が集まりやすい地形となっている。このため、大雨時には排水が追いつかず、道路冠水や通行止めなどが発生している。

 市は雨水排水施設整備プログラムに基づき、優先順位を定めて計画的に整備を進めており、浸水被害の状況を踏まえて同排水区を重点地区の一つに位置付けた。25年度に事業計画へ追加し、国の下水道事業認可を取得した上で、本年度から事業に着手している。

 整備では、雨水を逆川へ流す「流す対策」と、排水能力を超える雨水を一時的にためる「貯める対策」を組み合わせる。流末を逆川とし、下水道管路を整備する一方、逆川へ放流できる水量には上限があるため、降雨時に雨水を一時的に貯留する施設を設ける。

 貯留施設については、道路下などに大口径の管を連続して埋設して雨水をためる貯留管方式のほか、公園や駐車場などの敷地内に地下の箱型施設などを設ける方式を検討。必要な貯留容量に加え、経済性や施工条件、周辺への影響などを踏まえて比較し、最適な方式を選定する。

 下水道施設は1時間当たり50・3㎜の降雨に対応する計画。貯留施設に一時的に雨水をためることで、雨水が一気に下流へ集中するのを抑え、逆川への放流量を調整しながら区域内の冠水被害の軽減を図る。

 今後のスケジュールとして、本年度に基本設計をまとめ、27年度に流末・河川護岸工事に着手する。併せて貯留施設の実施設計を行い、28年度から貯留施設工事と雨水管工事を進める。市は、流末、河川、貯留施設の整備を第7次総合計画期間内となる35年度までに完了させることを目指す。

 整備完了後は、区域内の雨水管路(枝線)などを計画的に整備していく方針。

 市では雨水排水対策の取り組みとして、酒門町の富士池拡張事業を新たに位置付けたほか、内原町調整池整備、吉沢・住吉町雨水調整池の拡張など、大規模な貯留施設による浸水対策を進めている。

 東赤塚では幹線都市下水路のバイパス整備、城南・白梅地区では老朽管更新を含む都市下水路整備に着手。元石川町や河和田町などでも排水路整備を進め、米沢町でも新たな事業に取り組むなど、市内全域で雨水浸水対策が進められている。

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