国土交通省は13日、「持続的な成長産業としての建設業のあり方に関する検討会」の第2回会合を開き、「人を大事にする産業」の実現に向けた施策について議論した。建設業が労働市場から信頼・評価され、選ばれる産業となるため、技能者のさらなる処遇改善や業界全体での人材育成、多様な人材が活躍できる環境整備などをテーマに意見を交わした。
検討会は、現行の「建設産業政策2017+10」に代わる新たなビジョンの策定に向けて設置したもの。2025年度の「今後の建設業政策のあり方に関する勉強会」が提言した▽人を大事にする産業▽真に経営力のある産業▽未来に続く産業―の3本柱を基に議論を進めている。
冒頭、須藤明夫不動産・建設経済局長は「生産年齢人口のさらなる減少が見込まれる中、建設業が選ばれる産業となるためには、一層の処遇改善、女性や若者を含むあらゆる人材が活躍できる環境整備など人材育成の取り組み強化が求められる」と指摘。行政や発注者、元請・専門工事業者など、それぞれの主体が取り組むべき施策の具体化を求めた。
事務局からは、処遇改善に向けた労務費の確保・行き渡りの徹底や月給制への転換、建設業退職金共済制度の複数掛金制度導入、建設キャリアアップシステム(CCUS)の活用促進などの取り組みを説明。人材育成では、業界全体で育成を支える体制整備やAI時代を見据えたリスキリング、技術者制度の見直し、外国人材の適正な受入れなどを論点とした。
会合では、リクルートワークス研究所の古屋星斗委員が、他産業との人材獲得競争が激化する中、業界全体で人材を育成する仕組みづくりや、CCUSを活用したキャリア形成、学校教育への投資を提案。ワーク・ライフバランス社の浜田紗織委員は、女性やシニアなど多様な人材の活躍に向け、管理職のマネジメント力向上や、誰かが休んでも業務を継続できる体制整備の重要性を指摘した。
委員からは、学識者を中心に建設現場の安全確保の重要性について言及があったほか、働き方改革や人手不足への対応としてAIの活用を重視すべきとの指摘があった。遠隔・自動施工など人を守る技術の活用に加え、フィジカルAIが建設産業の課題解決の突破口になるとの意見も出された。
業界団体や発注者からは、月給制への転換に向けた閑散期への対応、CCUSの導入・運用負担の軽減、技術者専任制度の見直し、入札契約制度の改善などを求める意見が挙がった。
次回会合は12月ごろに開催し「真に経営力のある産業」をテーマに議論する。今後5回程度の会合を経て、2027年夏ごろを目途に取りまとめ案を作成して中央建設業審議会に報告する。

















